『あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問』は、ひすいこたろうさんによって書かれた本です。一度立ち止まって自分の人生について見つめなおすのにぴったりな一冊です。
忙しい毎日の中で「今日を、今この瞬間を生きている」ということを忘れてはいませんか?
この本は、「死」を意識する27の問いかけを通して、「自分が本当はどう生きていきたいのか」に気づかせてくれます。
こんな方におすすめ
- 自分のこれからに悩んでいる人
- 自分の今の状態に満足していない人
- 一歩前に踏み出す勇気が欲しい人
- 背中を押してほしい人
- 後悔することを減らしたい人
このような方には、本当に読んでいただきたい一冊です。
2012年の発売から現在までに38万部を突破しているので、このブログを読んでくださっている方の中にも、読んだことがある方もいるかもしれませんね。
自分の娘たちが大きくなった時、自分の進路を考える時にも読んでほしいと思ったので、中高生の方にもおすすめしたいです。
この本との出会い
この本を読むきっかけはいわゆるジャケ買いでした。
かわいいピンクの限定カバーに「あした死ぬ」という強烈な言葉、おまけに語尾が「かもよ?」というなんともインパクトのある表現に興味を持ちました。
それがこちら↓
なんとなくカバーにつられて買った本。
ちょうどこの本を買った頃、次女を出産して1か月がたち、これからの子育てのことや私はいつから働きに出るのか、などいろいろ悶々と考え始めていました。
マタニティーブルーの産後版みたいな感じだったんでしょうね。
長女を産んで夫の転職で引っ越しのために退職してからの数年間、子育て中、特に子どもが小さいうちはものすごく孤独を感じたんです。
バリバリ仕事をしていたのに、子育てが始まったとたんに社会から切り離されたような感覚になって、慣れない土地、知り合いもゼロの状態で1日中ひたすら子どものお世話をして、おまけに戻れる職場も自分にはない。
「私ってなんなんだろう」「このままでいいのかな?」と思う毎日。
「このままは嫌だ」と思っていても、子どもが小さいうちはしょうがないと言い聞かせようとしている自分に苛立ちや焦りもありました。
だけど、子どもに見せたい自分の姿は「それじゃない」。
不器用だし口下手だけど、必死に、楽しく、いきいきと生きている母の背中を見せたい。
子どもが何かに挑戦しようとしている時に、そっと背中を押してあげられる母親でありたい。
そのためには、自分が「やりたいこと」に正直に、いろんなことに挑戦して失敗して笑っていたい。
そんな思いがあった時に出会った本でした。
見事にその時の自分とマッチするものがありました。
この本を読み進めていくにつれて、本当の自分って何だろう?本当は何がしたいのだろう?と自分の中で日頃からモヤモヤとしていたものが、すっと霧が晴れるように整理されていき、心が軽くなっていくのが感じられました。
一度自分の思いや考えが整理されると、すぐに自然と行動に移せるものなんですね。
この感覚を味わってほしくて、紹介することにしました。
今読んでいただいているこのブログサイトを作ってみようと思ったのも、資格の勉強をしようと思ったのもこの本を読んだことがきっかけです。
とにかく今興味のあることを「やってみよう」と。失敗したって笑いとばせればいいや、と。
そう思わせてくれます。
そのくらい、この本から受け取るメッセージは大きなものだったので、是非たくさんの方にこの本を一度読んでいただきたいと思って記事にまとめてみました。
『あした死ぬかもよ?』の内容
この本は27の質問と逸話、そして各質問に対するワークから成り立っています。
ワークに書かれている質問内容は決して難しいことではなく、いたってシンプルです。
シンプルなんだけど、いざ、まじめに考えてみると、うまく言語化できないことが多くて、今までぼんやりと生きてきたんだなというのを思い知らされました。
ですが、このワークをやり終える前と後とでは、「ものの見え方」や「ものの考え方」が大きく変わるのが実感できました。
印象に残ったこと
「もっと冒険しておけばよかった」
これは、アメリカで90歳以上の方々に「90年の人生を振り返って唯一後悔していることはなんですか?」とアンケートをとった結果、90%の人が同じように答えたそうです。
「人生最後の瞬間に後悔しない生き方」を伝える、この本の大きなテーマがこの言葉に凝縮されていると思います。
「メメント・モリ」=「死を忘れるな」
ドキッとする言葉ですが、強烈に印象に残っています。
この言葉を思い出すだけで、キュッと身が引き締まる思いがします。
あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?
by伊坂幸太郎
出典『終末のフール』
やれる可能性のあるやつが努力しないのを見ると胸倉つかんで「俺と変われ」と言いたくなる。
23歳で白血病で亡くなった悠季くんが生前に残した言葉
本の中ではたくさんの引用に触れることもできます。
自分の生きている今この瞬間は、誰かが生きたかった時間なのだと思うと同時に、永遠に続くものではないのだから、この一瞬を大切に、どう活かしていこうかと考えさせられます。
「キミはホンキで生きてるか?」
byゲーテ(『ファウスト』より)
バカみたいなことに本気でチャレンジすること。
ふと、YouTuberのヒカキンさんを思い出しました。2歳の娘が大好きで、最初は「なにやってんのー」と思ったこともありましたが、一緒に見ているうちに私もファンになりました。
本気でいろんなことに取り組み、楽しんでいる姿は、見ていて笑顔になれるし、元気をもらえるし、自然と応援したくなる。
自分の子どもたちにはYouTuberになれとは言いませんが、そんなふうに本気で生きてほしいと思います。
おじいちゃん、おばあちゃんの名前をちゃんといえますか?
しつもん17より
9代さかのぼるだけで自分のご先祖は1022人、2000年前までさかのぼれば100兆人だそうです。
もっとさかのぼればその何倍もいることに。
つまり、そのご先祖たちがどんな時代も必死に生きてつないできてくれたバトンを今持ち、最先端を担っているのが自分だということ。
そんなことを少し考えるだけで、自分の代でこのリレーを終わらせるのはとてももったいないような気持ちになります。終わらせてたまるものか、と力が湧きます。
子どもたちに生きていくうえで最も伝えたいことです。
「明日死ぬとしたら、なにをしますか?」
たくさんやりたいことがあるし、自分の悩みもたくさんあるけれど、明日自分が死ぬとしたら、今日この瞬間も目の前にいる子どもたちをギュッと抱きしめて、一生分の「大好き」を笑顔で伝えたい。
それができたら、明日もし死んでも後悔はないなと思えます。
一番自分が大切にしたいこと、ものに気づくことができました。
まとめ
自分は30代、まだまだこれから。だけどいつかは最後の日がやってくる。それは明日かもしれないし、もっと先かもしれない。そのいつかが来るまでの人生を悔いなく過ごせるように、失敗を恐れず挑戦していこうと思えた1冊でした。
まだ読んだことがない方は、これからの自分を考えるきっかけにもなるので、是非読んでみてくださいね。
ひすいこたろうの本
この本に載っている参考文献、出典の一部
・『終末のフール』伊坂幸太郎(集英社)
・『アツイコトバ』杉村太郎(中経出版)
・『ファウスト』ゲーテ
・『22世紀への伝言』小林正観(弘園社)